ツルッとした食感がたまらない「じゅんさい」

独特の食感と味で一度味わったら、また食べたくなること間違いなし!のちょっと珍しめの食材ですよね。

 

初めて食べた時も、「どんな植物から料理されているのか?」私も自分で調理してみるまでは、全くわかりませんでした。

そんな隠れ珍味のじゅんさいの正体と、栄養やもたらしてくれる効果効能、さらに旬や産地まで豆知識も添えつつご紹介して行きます。

じゅんさいとは ??

じゅんさいはスイレンと同じように水のきれいな池で葉を水面に浮かべる多年生の水生植物、分かりやすく言いますと…水草です!

漢字では『蓴菜』と書きますが、難しいため『純菜』や『順才』と簡単な漢字で書かれることもあります。世界的にみると、アメリカ、アフリカ、インド、オーストラリア、東南アジアと広く生息しています。

 

実はこのじゅんさい、味はほとんどありません!しかしながら、じゅんさいを厚く覆っている粘り成分がぬるぬるとした食感を生み出しているんです。

じゅんさいの芽のぷりぷりとした食感にこのつるりとしたぬめりが加わり、ぷりぷりつるん~とした特徴的な味わいになるんですね。

食としてのじゅんさい

じゅんさいのぬるぬるしている様子が転じて、「要領を得なくていい加減な」というようなニュアンスの方言ができたそうです。関西地方の方言ですね。

食用としてのじゅんさいは日本料理などによくつかわれていますが、一般家庭ではあまりポピュラーではないかもしれません。

生のじゅんさいはとても貴重で、スーパーなどで見かけるのは瓶詰などが多いですね。

実はこのじゅんさい、食用にしているのは日本と中国くらいなんですって!!美味しいのになんででしょう…納豆も然り、ですが海外ではぬめりはいまいちなんでしょうかね~。

絶滅危惧種のじゅんさい〜注目の珍味〜

日本では昔から広く全国各地で分布していたじゅんさいですが、きれいな淡水の池や沼でしか生息できないため、環境の変化に伴い国内でも年々生息が減少し、現在では4都県で絶滅21県で絶滅または準絶滅危惧種となっているそうです。

食材として出荷されているじゅんさいの量も2006年頃からぐっと減っています。それまで年間600~800トンの出荷だったじゅんさいですが、2006年以降は200トンほどになってしまっています。

今後ますます珍味として価値が上がっていきそうな注目の食材です!!

じゅんさいの名産地と旬の時期

そんなじゅんさいですが、名産地や美味しい旬の時期があります。

じゅんさいの名産地はどこ??

現在じゅんさいは山形県、北海道、秋田県で栽培されていますが、日本におけるじゅんさいの名産地はというと、ダントツで秋田県三種町です。

なんと国内出荷量の90%以上がこの秋田県三種町で収穫されたじゅんさいということですから、名産地といえば秋田県三種町!と言い切ってもよさそうです。

 

こちらの三種町ではかつては自生したじゅんさいを採取し、出荷していたそうですが、自生していた沼とじゅんさいがなんと滅亡してしまったそうです。

その後、現地の人々がそれぞれ独自にじゅんさい沼を開墾し、じゅんさいの栽培をされています。

私たちが貴重なじゅんさいを食べることができるのは、こうしたじゅんさい栽培をしているみなさんのおかげなんですね!!!

じゅんさいの収穫

さらに驚くことに、じゅんさいの採取は全て手作業で行われているんです。

じゅんさいの生えている沼や池に小舟を浮かべ、ひとつひとーつ丁寧に手で摘んでいるんだそうです!先ほど収穫量について触れましたが、収穫量ががくんと減ったのは、きっと環境の悪化だけが問題ではない気がしますよね。

 

ぬるぬるとすべりやすいじゅんさいを水の中から探し、1つ1つ摘み出していく作業がどれほど大変なものか…

それでも200トンという出荷量があり、私たちが夏の風物詩といわれるじゅんさいを口にすることができるのも、産地のみなさんの地道な作業のおかげなんですね!!!

 

実は秋田県ではじゅんさいの摘み取り体験、というものも行われています。

摘んだじゅんさいは、食べたり持ち帰ったりすることもできるそうなので、じゅんさいを食べたことがないっていう人はぜひチェックしてみてくださいね。

じゅんさいの旬の時期って?

じゅんさいはレンコンと同じように、水面に葉っぱが浮かび、その下に伸びている茎やまだ開いていない葉、若い芽の部分を食用とします。

じゅんさいは春から夏にかけて成長し、25℃ほどの水温でよく繁殖するのだとか。じゅんさい独特のぬるぬるした食感、このぬめりでじゅんさいが覆われるのは若芽の時だけ、という期間限定です。

 

じゅんさいの収穫は4月から9月頃、春から秋にかけて行われています。5月6月に芽を出したものを「一番芽」、その次 7月までのものを「二番芽」 9月以降のものを「三番芽」と呼ぶそうです。

じゅんさいの旬は4月から9月となりますが、じゅんさいは特に若くて柔らかい芽が1番美味!!と言われていますので、採取される時期の中でも早いうちの方がより柔らかく美味しくいただけるということです。

最高のじゅんさいを味わいたいなら、5月6月がおすすめです!!!

じゅんさいの栄養と効果効能

じゅんさいは茎、若芽、未開の葉が食用とされる多年生水生植物ですが、周りがぬめりで覆われているということは先ほどもお伝えしました。

このぬめりって、一体何だと思いますか??

実はこれ、多糖類ガラクトマンナンといわれる食物繊維なんです。

多糖類ガラクトマンナンとは?

このガラクトマンナンはこんにゃく芋や海藻などに多く含まれる水溶性の食物繊維で、ごぼうやさつまいも等の野菜に多く含まれる不溶性食物繊維とは違います。

分かりやすく言うと、ごぼうやさつまいもに含まれる食物繊維は便の量を増やし、じゅんさいに含まれる食物繊維は便の通りをよくしてくれるもの、ということです。

 

もし便秘に困っているんだけど、なかなか食物繊維をとっても良くならないな~という方がいたら、それはきっと不溶性食物繊維ばかりを取っているのではないでしょうか。

これらをせっせと取ると、腸の中でガスが大量発生し、お腹が張って苦しくなってしまいます。

 

そんなときにこそおすすめなのが、じゅんさいの成分である「ガラクトマンナン」、水溶性食物繊維です!!

この水溶性ガラクトマンナンは腸内でゲル化し、便を水分で包み込み、スムーズに体外へ排出する働きをしてくれるんです。まさにその働き、じゅんさいの見た目どおりですね!!!!!

じゅんさいで食物繊維はバッチリ

またこの水溶性食物繊維は、人間の消化管では消化・吸収されにくいという特徴があり、便通を良くするほかにも、余分な糖質や脂肪、コレステロールなどの吸収を抑制したり、コレステロール値の上昇を抑えることで動脈硬化を予防したり、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を抑制したり…

生活習慣病に効果が期待できる数々の働きをしてくれるんです!なんとも優秀!!!

 

そして、食べたときに胃の中で大きく膨らむことから満腹感を得やすく、ダイエットにも最適な栄養素と言われています。

じゅんさいはこの水溶性食物繊維を100g当たり1mg含んでいます。1mgというとすごく少ない感じがしますが、実は他の食品の中でもかなり上位なんですよ。同じくらい食物繊維を含んでいる食品のひとつがなめこです。

ちょうどぬるぬる感が似てるお二方ですね(笑)

じゅんさいはダイエットにも最適

さらにじゅんさいは100g当たり水分が98.6g、とほとんど水分でできていますので、太る要素ほぼゼロ!! カロリーは100gあたり5キロカロリーなので、まさにダイエットに最適な食材といえますね!!!!

栄養がほぼない、といわれているじゅんさいですが、意外とそんなことはないので、参考までに同じくらいの栄養を持つ食品と一緒にまとめておきます。

  • カロテン 29μg=パイナップル
  • ビタミンK 16μg=カリフラワー
  • ビタミンB2  0.02mg=さといも
  • たんぱく質 0.4g=ぶどう
  • 炭水化物 1.0g=すじこ
  • 葉酸3μg=すいか
  • カルシウム4mg=クロマグロ
  • マグネシウム2mg セイヨウナシの半分ほど
  • 他ナトリウム2mg、カリウム2mg、リン5mgこれらは微量です!
    【参照:五訂日本食品標準成分表】

微量ながらも、決して栄養がゼロではないということはお分かりいただけたでしょうか?!

ダイエットや生活習慣病に効果が期待できる幻食材、じゅんさい。見かけたら即買い決定ですね!!!!!

まとめ
  • じゅんさいはぬめりが特徴の多年生植物で食用とされる。
  • 年々収穫が減少しているが、最もシェアが大きい産地は秋田県。
  • じゅんさいの旬は4-9月。おすすめは5・6月。
  • 水溶性食物繊維が豊富で、ダイエットや生活習慣病予防に効果的。

きょうは『食べるエメラルド』とも評される貴重な食材、じゅんさいについて、お届けしました。

皆さんも夏の訪れを告げるじゅんさい、ぜひぜひそのおいしさを箸先と喉ごしで存分に味わってみてくださいね!

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